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Tanzania

私(6期高野)がタンザニアに滞在した時のホームステイ先のお父さん、ムチャロさんにインタビューに協力してもらいました。ムチャロさんは、タンザニアの自慢は、「素晴らしい環境」と「平和」であると話していました。「環境が良いと国に平和が訪れ、平和だと国が発展する。タンザニアの発展は平和な環境によるものです。平和な環境のおかげで国中どこへでも不自由なく行けるし、タンザニア人だったら全員スワヒリ語を話せるから誰とでも話すことができます。」とおっしゃっていました

 

タンザニアにはアフリカ最高峰のキリマンジャロ山や、野生動物のサファリで有名なセレンゲティ国立公園やンゴロンゴロ保護区など、素晴らしい自然を感じられる場所がたくさんあります。またタンザニアには、130近い数の部族が住んでいるのですが、1964年の建国以来政情は大変安定しています(在タンザニア日本大使館HPより)。タンザニアはアフリカを代表するような自然があり、さらに建国後半世紀にわたって大きな紛争を経験していない国です。タンザニアは「素晴らしい環境」と「平和」の国であるというムチャロさんのお話は本当ですね。

Mcharo in Tanzania

 

ところが、近年人口増加やプランテーションによってタンザニアの素晴らしい自然が破壊されている現実があります。タンザニアでは毎年40.3万ha(63.5km四方、東京都の面積の約2倍)の森林が失われており、このまま森林減少が続けばあと80数年ですべての森林が失われてしまいます(タンザニア・ポレポレクラブHPより)。実は、インタビューに協力してくださったムチャロさんはこのような現状に問題意識を持ち、タンザニア、キリマンジャロ山の環境を守るために立ち上がった人物の一人でした。

 

ムチャロさんはTEACAというキリマンジャロ山で活動している環境NGOを立ち上げたリーダーの一人です。TEACAは環境荒廃を見たキリマンジャロ山麓に住む地域の人々が「われわれが環境を守らなくては」と考え、設立されたNGOです。キリマンジャロ山にまだNGOが一つも存在していなかった1989年に設立され、現在まで続いています。TEACAは設立当初から毎年地域の人々と共に苗木を育て、植林活動を行っています。

 

 

2012年、TEACAはタンザニアの優良な環境NGOとして大統領表彰されました。着実に結果を残しているTEACAの活動が国レベルで評価されたのです。さらにムチャロさんは、自身のTEACAやキリマンジャロ山での経験を政府主催のワークショップなどで共有しているそうです。政府に対して環境保護についてのコメントやアドバイスをすることもあるそうです。

 

「私たちはものごとを実践的に取り組んでいます。多くの人々はただ口で言うだけ言って何もしないから失敗するのでしょう。私たちはただ“やります。”と言うだけではなく、実際に行動しています。」とムチャロさんは話します。キリマンジャロ山に毎年何千、何万本の木を地域の人々と共に植えてきた彼が言うと本当に説得力があります。大統領表彰もムチャロさんをはじめとしたTEACAのリーダーの方たちの、行動力とその行動を長年続ける持続力があったからこそ実現したのだと思います。ムチャロさんのお話から少しずつ自分の実現したいことに向かって努力し続けることの大切さを学びました。

 

最後にムチャロさんから日本の方々へメッセージ!

「ぜひタンザニアに来て私たちが何をやっているのかを見てください!」

 

 

<参照> 在タンザニア日本大使館HP  http://www.tz.emb-japan.go.jp/tanzania/tanzania_top.htm

タンザニア・ポレポレクラブ http://polepoleclub.jp/kaigai.html#kaigai02

TEACAの事務所

TEACAの事務所前の苗畑

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